パミール高原・ワハーン回廊の旅 後編
パミール高原・ワハーン回廊の旅 (2019.8.24~2019.9.01)
前編:https://draft-wind.hatenablog.com/entry/2019/10/19/204720
後編はタジキスタン入国からワハーン回廊までを書いていきます。
- 8/26 Tulparkul~Murgab
この日はTulparkulのキャンプを出て、キルギスとタジキスタンの国境を陸路で超え、Murgabへと向かいます。
これでレーニンピークともお別れです。道中はやはり雄大な景色の連続でした。
いよいよ国境です。陸路で国境を超えるのは2回目 (1回目はペルーとボリビア国境) で、しかもここは中央アジアなので結構ドキドキです... ブログを見ていると言い掛かりをつけられて賄賂を要求されたみたいな話も見たんですが、結局何事もなく通過できました。
国境から見たキルギス
国境からみたタジキスタン
この旅を通しての最高地点 (4655m)
最高地点ではちょっと車を止めてエンジンを切ったのですが、入れるときにうまく作動しませんでした。10分くらいドライバーが格闘した後になんとか動き出したので良かったですが、こんなところで立ち往生してたらマジで文字通り立ち往生してあの世行き、なんてことになりかねないのでとにかく不安です。これから先は2時間に1回くらいエンストで止まるようになるのですが、なんだかんだんで10分くらいで動き出すので徐々に慣れていきましたが...
悪路を走り続けること丸一日、夜になってMurgabに到着し、就寝。
- 8/27 Murgab
この日はMurgab近郊の山でハイキングを楽しむ、はずだったのですが僕はおなかを壊した上に若干高山病の症状が出ていてとてもハイキングができる状況ではなかったので、宿にステイすることに。食欲はないしやることもないしで辛かった...
一人でハイキングにいってきた同期がとってきた写真を少し紹介します。
- 8/28 Murgab~Langar
この日はMurgabを出て、いよいよワハーン回廊に入っていきます。これまでは僕らが乗っている車は単独で動いていたのですが、ドライバーがMurgabでワハーン回廊に行く同じようなツアー車のドライバーに声をかけ、計3台でキャラバンを組んで進んでいくことに。この日の移動ルートは間に町や村がほとんどない地帯のため、何かあった時に協力できるようにということなのでしょう。
途中の湖①
途中の湖②
途中の湖③ ウユニ塩湖っぽい。
ワハーン回廊の手前。遥かに見える雪山はいずれもアフガニスタンの山々。
いよいよアフガニスタンとの国境地帯であるワハーン回廊に入っていきます。眼下に見える川を超えればそこはもうアフガニスタンです。アフガニスタンというとなんか危なさそうな国、というイメージしかなかったですが、遥かに見えるアフガニスタンの山々はため息が出るほど美しくて。中東関係のゴタゴタが解決して安全になったら行ってみたいものです (果たしてそんな日が僕の生きている間に来るのかどうか...)。
夜にLangarに到着し、就寝。
- 8/29 Langar~Khorog
この日はいよいよワハーン回廊のメインです。
朝。泊まった民家から。
車を止めて山肌を少し歩きます。景色が綺麗!
ワハーン回廊はかつてのシルクロードの一部でもあるので、遺跡もあります。これまではただの荒野を進んできて、何か文化的な香りがするものが全くと言っていい程なかったので、すごい新鮮でした。
山の中腹の遺跡
遺跡見学の後は近くのBibi Fatima温泉に入りました。湯加減もちょうどいい感じ。温泉の後は他のツアー車のガイドが持ってきたスイカを食べました。日本のスイカの倍くらいでかくてビックリしたけど日本のと同じかそれ以上に美味しくて大満足。日本の夏休みかよ!って感じですが最高でしたね。
綺麗な花。
川向こうのアフガニスタンの畑。人がいたら見えそうな距離です。
キャラバンの他の車はIshakshimという町で一泊するようでここでお別れしました。僕らは一日でKhorogまで行く予定なので先を急ぎます。
と言っておきながら、途中でまた別の温泉 (Garm Chashma) によりました。なんとこの温泉、硫黄泉で白く濁っていました。泉質は草津と同じくらいの感じで、とってもいいお湯でした。ワハーン回廊最高。
夜になってKhorogに到着。この度の間ずっと運転してくれたドライバーともお別れです。
- 8/30 Khorog~Dushanbe
この日はタジキスタンの首都であるDushanbeまでの移動です。当初予定では乗り合いタクシーにのっていくつもりでしたが、昨日スイカをくれたドライバーがDushanbeまで行くので乗っていってはどうかと言ってくれました。僕らも乗り合いタクシーにすし詰め状態で15時間かけてDushanbeに行くのはちょっと嫌だったので、乗り合いタクシーより少し高い値段で取引成立。ピカピカのランクルでDushanbeに向かいます。
22時過ぎにDushanbeに到着し、就寝。これまでほぼ同じ味付けのラム料理しか食べていなかったので、ここで食べたインドカレーはすごく美味しく感じた。旅先の中華料理屋とインドカレー屋は日本人のオアシスですよね。
翌日はぶらっと市内を回ってから空港に移動。ノボシビルスクでの1時間半トランジットも無事成功し、予定通りに成田に帰国。なんだかんだで万事予定通りに進み特にトラブルもなかったので運がよかったです。
中央アジアは景色がとにかく雄大ですごかった。さすがは世界の屋根ともいわれるパミール高原と言った感じです。特にワハーン回廊は温泉もあり、緑もあり、景色もいいので結構おすすめです。治安面でのリスクの高さがネックではありますが、行ってみる価値はあるところだと思いました。
おしまい。